「なかなか妊娠前の体重に戻らない」
「体重は妊娠前に戻ったけど体型が戻らない」
そんな産後の体型に関する悩みありませんか?
産後は今までの生活リズムが崩れ、なかなか自分のことを気にする余裕はありません。
少し慣れてきた産後2ヶ月ごろからダイエットについて考える人もちらほら出てくる頃かと思います。
しかし実際に「いつから始めていいかわからない」そして「何から始めれば良いのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
今回はそんな産後ダイエットについて、お子様連れでも通えるパーソナルジムの代表が解説していきます。
産後ダイエットはいつから出来る?
結論から先に述べると、「最低でも産後1ヶ月はゆっくりしましょう」です。
産後6~8週間のママの体は「産褥期(さんじょくき)」といって、【出産が終了し、妊娠・出産に伴うママの身体の生理的変化が妊娠前の状態に戻る期間】となります。
そのためこの期間に強度の高い運動や、極端な食事制限をすることはとても危険なことです。テレビやSNSで妊娠前と変わらない姿の人を見かけることがあるかもしれませんが、無理に頑張る必要はありません。
例えば骨盤底筋群に与える影響についてです。
骨盤底筋群とは、骨盤内にある筋肉の総称で、膀胱や子宮、直腸などを正しい位置に保ったり、尿漏れを防ぐなどの重要な役割を果たす部分です。
妊娠中は、赤ちゃん、胎盤、血液などの重みを支える必要があり、通常よりも薄く伸びやすくなっており、その働きが弱まることが多いです。
さらに、出産によっても骨盤底筋群にダメージが加わり、その結果、出産方法に関わらず産後に「尿もれ」や「膣のゆるみ」を感じる方が多くいます。
これを無視してダイエットを開始することは、産後の尿もれ、腰痛、恥骨痛の継続だけでなく、将来的には尿もれや子宮が膣から出てくる子宮脱の原因になる可能性があると言われています。
したがって、慎重に行動し、体の回復を優先することが重要です。
次に腹筋群に与える影響についてです。
妊娠期間中はお腹が大きくなることが原因で、腹直筋が真ん中で左右に離れていきます。
産後6週間では10人に6人、産後1年後でも約2人に1人はこの腹筋が真ん中で左右に離れた腹直筋離開という状態になっていると言われています。
腹筋を鍛えるトレーニングを産後の腹直筋が離開しているこの時期から行うことは、お腹を凹ませるためにやっているはずなのに逆効果であったり、腰痛、恥骨痛、尿もれなどを悪化させる可能性もあります。
まずは、妊娠期間と同じ10ヵ月ほどをかけて、元の身体へのリハビリをすることをおすすめします。
最低でも1ヶ月は出産の疲れを癒し、3ヶ月ごろから少しずつダイエットについて考えだしてもいいのではないかと思います。
産後ママの心と身体
そもそも出産は心も身体も劇的に変化する期間です。
妊娠中であれば赤ちゃんがいるから仕方がないと体重が増えているのを受け入れられても、産後1ヶ月経っても2ヶ月経ってもなかなか体重や体型が戻らずにネガティブになるママも少なくないと思います。
妊娠・出産のため約10ヶ月かけて変わってきたカラダですので、同じだけの期間をかけてゆっくりとカラダを元に戻してあげることが、心身ともに負担をかけないためにオススメです。
出産を経験したママの4人に3人は出産後の不調を感じていて、その後も家事や育児に追われることによって不調を抱えたまま生活していると言われています。
焦らずゆっくりと育児をしながら自分の体型について考えていただくことがストレスもなくていいのではないでしょうか。
産後ママのダイエット方法
実は授乳方法によって消費カロリーは違ってきます。
「完全母乳だとダイエットしやすい」なんて言葉を聞いたことがあるかもしれませんがまさにその通りで、授乳方法によって、ママへの推奨摂取カロリーが変わってきます。
妊娠前の活動量によって変わりますが、1700kcal~2300kcalとプラスα350kcalほどのカロリー摂取が推奨されています。
そのため、体重が戻らないからといって無理に食事の量を減らしてしまうと産後はカラダが元の状態(産前の状態)に戻ろうとしている時期のため身体にとっては非常に危険です。
通常よりも必要な栄養素が多い時期のため、食事量を減らすのではなくしっかりとカロリーを摂取しましょう。その分運動量を増やすことがおすすめです。
食事内容はお肉やお魚、卵などを中心に高タンパク質を意識し、しっかりと3食食べることを意識しましょう。特にホルモンバランスが乱れやすく、夜中の授乳対応などで睡眠不足にもなりやすいことから脂質はある程度摂取することをおすすめします。
特に青魚や植物の脂は身体にもいいので、意識して摂りましょう。
自宅でもできる簡単トレーニング
ヒップリフト
- 仰向けに寝転がり、膝を90度程度曲げます。
- お尻をぎゅっと締めるように意識してお尻を突き出します。
- かかとに重心が来るように意識しましょう
- ゆっくりおろして繰り返します
太ももの裏やお尻にピンポイントで刺激が入る種目です。
太ももの前に刺激が来たらつま先重心になっているので、かかとをお尻を近づけるようなイメージでしていただくと効いてくると思います。
強度自体は低い種目なので、息が上がることもなくできます。
バンドを巻いてあげることで、よりお尻の横側にも刺激を与えることが出来ます。
スクワット
先ほどのヒップリフトよりは強度が上がるので、運動が苦手で妊娠前も全然運動をしていなかったという方は特に無理をせず、けがをしないように出来る範囲で行ってください。
- 足を肩幅より少し広めに開き、つま先を少し広げます。
- 動き始めで膝から曲げるのではなく、お尻を後ろに引いて、股関節から曲げてしゃがみます。
こうすることで前傾姿勢になり膝が前に出づらくなります。 - しゃがんでいく時は、膝が内側に入らないように「膝を薬指のラインに合わせてしゃがむ」ということを意識しましょう。
- この膝の方向をキープしながら切り返しましょう。
- これを繰り返します。
つま先よりも膝が前に出すぎないようにするのと、切り返しの際に膝が内側に入らないように注意します。
この2点は特に重要なポイントですのでしっかりと意識しましょう。
子育てしながら産後ダイエットを継続するコツ
隙間時間に出来る範囲でコツコツと
出産後はなかなかまとまった時間が取れないという方がほとんどだと思います。ちょっと時間が出来たと思ってもやらなければいけないことがあったり、ダイエットに時間を割くということはハードルは高いかもしれません。
しかしちょっとした時間にこそ10回だけ筋トレをするというこがおすすめです。
しっかり時間を作って本格的にするのとは結果が出るスピードは違いますが、1年後にはやったかやっていないかでは雲泥の差が出てしまいます。
コツコツと積み重ねて頑張りましょう!
赤ちゃんと一緒エクササイズ
産後1ヶ月が経ったらまずは赤ちゃんと一緒に外気浴を兼ねて散歩をしましょう。
そもそも歩く身体を動かすには一番手っ取り早い運動です。
赤ちゃんとお気に入りの散歩コースを探すのも後々、いい思い出になりますよ。
また、余裕がある方はスクワットやヒップリフトをする際に、赤ちゃんを抱えながらしてあげると赤ちゃんの遊びにもなりますし、トレーニングの負荷にもなるので一石二鳥です。
無理のない範囲で頑張りましょう。
また、大阪上本町、谷町六丁目のパーソナルジムFUTUREでは、産後ダイエット方向けに特別なプランが用意されています。ベビーサークルやミルク用のお湯もあるので子供を連れてジムに通うこともできます。
トレーナーであり1歳の息子を持つ父である代表小林が、自らの体験を基にした産後のママでも通いやすいサポートプログラムを提供します。
お近くにお住いの方はまずは無料カウンセリングにお越しください。
※ちなみに
骨盤矯正と呼ばれるものが巷では流行っており、接骨院では「この時期にしっかりとケアしないと骨盤が開いたままになってしまう」といった内容のことを言われることもあるそうです。
しかしそもそも骨盤というのは人間の骨の中でも非常に強固な骨の1つで、ゆがんだりすることはあり得ません。また、出産のために骨盤の靭帯が緩みますが、それも時間が経てば元に戻ります。
骨盤が直接の原因ではなく、腰や骨盤回りの筋肉が原因で足の長さが違ったり、身体がゆがんだりということがおきます。
骨盤矯正はその筋肉にアプローチをしているだけなので、気持ちいいから通うくらいの理由以外では骨盤矯正は行かなくても問題ありません。